2018年6月18日月曜日
EBC X-FUJINON 1:1.6 f=55mm DM FUJI PHOTO FILM JAPAN (166764)
一眼レフ用に限らず50mm前後の標準レンズで口径F1.6のレンズはフジの50/1.6と、この55/1.6の二種類以外にあるのだろうか? 55/1.6はM42とXマウントがあるので3種だが、光学構成は同じ様子なので2種って事で。F1.6だけでも珍しいのだが、これは更に希少種。135判の一眼レフの大口径標準レンズは大概は変形ダブルガウスだが、これは珍種のビオメター(クセノター)タイプ。僕の記憶容量の小さい脳みそストレージの中で検索しても他にヒットしないタイプのレンズだ。(あるのかも知れないけど・・・)135判の大口径クセノタータイプだとキャノネットの45/1.9が思い浮かぶが、あれはバックフォーカス短い組込RF機。135判レンズ交換式一眼レフ用だと他にあるのかな?
ガウス系のレンズより筒が長いのが外見上の特徴?もともと長い筒にアダプター着けると更に伸びて135判一眼レフの標準レンズを多く見てる身には「長!」って印象を受けるのだが、今時のデジカメ用のレンズは筒が長いのが多いので見慣れてきたかも知れない。
筒の作りもXマウント末期の廉価な作りと異なり、普通にキチンと不満無い作り。重さはF1.4並の240g。
開放 - α7、JPEG
レンズ構成が珍しくても、通常撮影の写りでハッキリ判る特徴は感じない。ゾナータイプとダブルガウスタイプの比較だと、性格が正反対的な違いがありますけど。
開放 - α7、JPEG
最短撮影距離45cmなので結構大きく写る。ボケのエッジに少々カラーフリンジが目立ちます。
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8で撮ってると全く不満無い。このレンズの評価と言えないけど、Xマウントのオリジナルカメラで使ってるより、α7にアダプターで使ってる方がカメラの感触良いので幸せかも・・・
開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
開放で極端にハレーション起きない感じで画は作りやすかった。カラーフリンジは出るのでケア必要。
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F4 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
さて、困った。せっかく珍しい光学構成なのだから、通常と明らかに違う個性を提示したい所なんだけど、撮った結果は普通にキチンと写ってしまいます。そりゃそうだよね、では些末な違いを求めていつものテストを見てみましょ。
F1.6 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16
遠景テストの場合は個性ではなく解像性能。開放では中心も含めてトロトロです。F2開放と大して変わりません。F2.8で幾らか良くなりますが中心だけの話で少々残念な状態。F4で随分改善されてきます。どんなに暗くても記念写真はF4が限界ですね。F5.6は良いです。実用的にはF5.6なら全域で、まずまず不足なし。F8かF11がベストです。絞って全体にシッカリ写りますが、キレッキレなレンズには感じません。倍率色収差は良好に補正されてます。
F1.6 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16
この条件でのボケは開放では水彩画チックです。巧く言葉で表現出来ませんが、見慣れたダブルガウスとは気持ち違うように見えます。でも、これがクセノター構成の所為なのかはサッパリ判りません。(笑)
さて、このレンズなんでクセノタータイプなんでしょう?何か狙いがあったのでしょうか?僕の想像ですが、エンジニアさんの遊び心だったのでは無いでしょうかね?チャレンジと研究を兼ねた遊び。135判一眼レフ用の大口径標準レンズは変形ダブルガウスが確立されてる時代です。カメラ発売の度に標準レンズ作ってる感じのフジフィルム、きっと毎度の事で飽きちゃってたのではないかと勝手に想像してます。
なんにしても、55/1.6ってスペックも珍しくて、光学構成も珍しいレンズってのは持ってて嬉しい。知ってる人に見せるとニヤっとしてくれます。
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