2017年9月30日土曜日

ISCO-GÖTTINGEN WESTAGON 1:2/50 224973



ISCO-GÖTTINGEN のWESTAGON 50/2です。シュナイダーの子会社のイスコ。ちゃんと読むとイスコ・ゲッチンゲンで日本語表記は通ってるが、音声で聞いた事ないので謎。Voigtländerなんかも最近はフォクトレンダーと表記してるけど、昔のカメラ雑誌ではヴォイトレンデルとか他にもイロイロあった気がする。ブランドの母国の発音を日本は結構気にするようだけど、諸外国の方々は読みやすい発音で好きに呼んでる様子。アルファベットの国はNikonはNikonとしか表記出来ないので、自国の発音で読むしか無いが。日本はカタカナがあるので、正確な読みを表記したくなってしまうのでしょう。

シュナイダーより廉価版扱いの様子のイスコなんだが、シュナイダー自体がアッチコッチのカメラでツァイスより廉価版扱い。その廉価版のシュナイダーの更に廉価版扱いがイスコって事になる。ヨーロッパの厳しい階級社会を感じます。(T_T)

で、その廉価版の廉価版扱いのイスコの標準レンズには、このWESTAGONの他にもお名前が幾つかあって、一応格付けがあるっぽいのだけど、これも良く判らない。WESTROMATやWESTROCOLORの方が偉い様子だが、MATとCOLORのどちらが番付が上なのか?口径で決まってるワケでもなく、鏡胴の作りってワケでもなさそう。このWESTAGONは50/2だが、50/1.9もあるのでMATとCOLORとスペックで差別化出来てない。更に云えば同じスペックの光学系は同じレンズっぽい。50/2.8クラスだとISCOTARやWESTANARもあり。ずらっと名前を並べると基本的にパクリっぽい名称が微笑ましい。



イスコはプラスチック鏡胴が得意だが、これはクロームで立派な金属製。F2のWESTAGONはプラ鏡胴の物は無さそう。M42のWESTAGON 50/2は更に厳つい金属鏡胴に入っている。イスコの標準レンズの中では50/2は比較的高値で取引されてる様子。


開放 - α7、JPEG

さて、お猿さん。明らかに渦巻いてます。周辺光量不足も大きくてトンネル状態。全体にもやってますが、中心部の解像は案外悪くない。所有するレンズはコンディションはあまりよくありません。全体に薄ら曇ってる状態なのでコントラストは、かなり下がると思います。ベストな状態ならもっとコントラスはあるのでは無いでしょうか?参考程度に御覧下さい。


開放 - α7、JPEG

もんやりフワフワ夢の中な写り。収差より曇りの影響が強いかな。
最短撮影距離が1mと長いので小物の接写は無理。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

珍しく横浜をブラついた、ベイサイドな街の景色をビシっとバシーっとキレキレに撮る所なんだが、α7に着いてるレンズはWESTAGON 50/2。着けて来たのは自分自身なので、重々承知してるのですが、絞って撮れば大丈夫だろうと高を括ってた。EVFファインダーで覗いて絶望的なファンタジー感に今日は全部開放で撮ると決心。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

見事に中心以外は解像しない。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

トンネルです。口径食の周辺減光ではなく、そもそものイメージサークルが135判に若干足らないようです。絞っていっても返って四隅が蹴られてる様になる。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

曇ってるせいかハイライトあるとソフト効果大!(曇ってるせいだと思いたい。)
うーん惜しいねぇ。これで最短撮影距離が短ければインスタ栄えレンズだったかも知れない。イングリッシュガーデンの薔薇の中でコスプレ撮影とかに使うと、ファンタジー感増し増しレンズとなりそう。(門外漢です。)


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

頭がボーっとした寝起きまなこで見える景色・・・



F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

全体にモヤ掛かってるのだが、開放でも極々中心の線は案外シッカリしてる。でもこれを絞って行っても余り変わらないのである。もちろん絞っていけば画質は上がるのだが、全然ユルユル。F8でもキレては来ない。エフェクト効果レンズと割り切って開放で使うのが正解なのがテストでも判る。



F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

ボケテストは非常に興味深い。開放でグルグルしてるのは珍しくないが、遠景テスト同様に絞っても変化が少ない稀なレンズだ。F2とF2.8は変化なんか判んない(笑)。興味深いのは周辺のボケ。過剰補正による光源ボケのリンギングは多くの場合少し絞ると取れてくる。でも、このレンズはF8でも取れてない。このレンズの球面収差図を非常に見てみたい。

Roeschlein-Kreuznach Luxon 50/2も強烈なエフェクトレンズだったが、こっちも負けてない。どちらも小さいレンズだが性格捻くれた悪戯好きな悪たれ妖精さんレンズ。

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