2本あるOMシステムの大口径標準レンズの1本ZUIKO AUTO-S 50/1.2です。70年代のF1.2は焦点距離55mmですが、82年リリーズのこれは50mmになりました。各社58mmや55mmでしたが凡そ同時代に50/1.2になってます。
50/1.4などと同様に程よく濃縮感があって質感の高いレンズです。OMはボディには少々華奢なイメージを持ってますがレンズの造りは大変いい印象です。
このレンズの特異点はフィルター経がΦ49!筒の中イッパイに前玉です。こんなにギューギューで大丈夫なのかと心配になるくらい。構成図を見ると以前の55/1.2を前後にギュッと縮めた様に見えます。重さも実測で288gと300g切、正に濃縮レンズの様相。
開放 - α7、JPEG
開放 - α7、JPEG
お猿さんとフチ子を見て判るように開放ではピントは行方不明です。滲みと流れでコントラスト最良と解像最良が違ってます。
F2.8 - α7、JPEG
F2では甘さが残り、F2.8にすればキリっとして来ました。
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
さてこのレンズ。正直に白状すると大した写りは期待してなかったです。ZUIKOの一般的な大口径標準レンズの50/1.4は、どこか設計を間違えてしまったのではと思える位にファンタジーな写りのレンズです。なのでフィルター径をΦ49に無理やり収めたムリクリレンズだと想像してました。
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
さてこのレンズ。正直に白状すると大した写りは期待してなかったです。ZUIKOの一般的な大口径標準レンズの50/1.4は、どこか設計を間違えてしまったのではと思える位にファンタジーな写りのレンズです。なのでフィルター径をΦ49に無理やり収めたムリクリレンズだと想像してました。
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop
F5.6前後の常用絞り域での写りは大変素晴らしいです。ZUIKOファンに怒られてしまいそうですが、「おいおい、どうしちゃったのオリンパス」って感じ。私経験上一般的なOM-ZUIKOレンズに特にシャープな印象は持ってなかったのですよ・・・
Wikiには「ズイコーレンズの特徴としては、一般的には比較的安価な価格設定でシャープな画質という点が挙げられる。」って書いてあるけど・・・(誰が書いたか謎な所がWiki)
そんな私の先入観を吹き飛ばす上品で端正な素晴らしい写り。小さくした弊害を感じさせないです。これは素晴らしい。やっぱり高級品なんだなF1.2は。
絞り開けての写りは昔の大口径レンズの味わいです。最近の中国製大口径もこんな感じかな?結像が甘いだけでなく、アウトフォーカス部に色が乗るので開放でデジタルのカラーで使う時はケアしないと気持ち悪くなりがち。
泣き所もあります。小型化の弊害とは関係無いと思うのですが、逆光に弱いです。逆光というよりハイライトでフレアっぽくなります。斜めから光の入射があるとゴースト出ます。手や物でハレ切りしようとしても、本当にギリギリの入射でゴースト出ます。使うカメラとの相性とか条件で変わると思いますが、センサーの反射というりは筒内面反射の影響に思えます。写りが素晴らしいだけにチョット残念。
開放がピント行方不明なのは遠景も同じです。本当に行方不明です。このレンズはF1.4の指標がなく開放の次はF2です。F2では随分解像も改善されます。F2.8で実用的。F5.6からは文句ないです。手前のビルのタイルの質感も良く現れてる見事な写りです。倍率色収差も良く補正されていて目立ちません。
Φ49mmと小さいので周辺減光が犠牲になってる事も無い様です。Nikkorの50/1.2やROKKOR 50/1.2と比較しても周辺減光が大きい事もありません。
50/1.2の写りを見ると、なんでZUIKO 50/1.4が、あの写りなんだろうと思えてしまいます。やっぱり何かを間違えてしまったのかも知れない・・・・(笑)
ボケは前後共大変柔らかい。白黒で開放気味の写真は柔らかく甘い描写を求める人には良いかも。(無責任)手前にパープルフリンジ乗るので場面によってはケア必要。近景もF5.6から素晴らしい。
総じて想像より優秀な玉でした。見くびってゴメンナサイ。もう一本の大口径ZUIKO55/1.2もフィルム時代に使った曖昧な遠い記憶・印象なので改めて使ってみて50/1.2との差を見るのが楽しみに成りましたよ。