2016年10月13日木曜日

CANON LENS FL 55mm 1:1.2 64297 CANON LENS MADE IN JAPAN



FDマウントになる以前のFLマウントの超大口径F1.2標準レンズは58/1.2と55/1.2がある。58/1.2はFLの以前のマウントのRマウント用と恐らく基本的には同じで、新種ガラス使って新たに設計したらしい55/1.2はFD55/1.2に継承されて行くレンズ。ずっしり、ドッシリと金属とガラスの塊感溢れ、満足で満腹な一本。



太いからアダプターでα7に着けても天狗っぽくならずに中々のバランス。実測でレンズ単体455g、アダプター込みで533g。牛乳パック着けてる状態なので重い・・・。前回のローライナー50/2からだと余計に重く感じます。

ブリーチロック方式のレンズマウントはペトリやペンタゴンシックス等ありますが、キヤノンの様にレンズ側に締め付けリングがあるのは珍しい。ボディ側にリングならばリングの数はボディの数だけど、レンズ側にあると作ったレンズの数だけリングが必要。その数の違いはエライ違い。今の合理的なキヤノンさんだと有り得ない気がする。


開放 - α7、JPEG

開放のお猿さん、コントラスト低し。全体にモンヤリ。58/1.2から55/1.2は新種ガラス使った新設計って事なんだけど、コレ見る限りは余り期待度は高まらない・・・

2線ボケ傾向はあまりないけど、カラーフリンジは大目。樽形湾曲は結構目立つが、当時の超大口径標準では普通でしょう。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

超大口径ですから、期待に応えるべく開放で撮りました。

電気メーターはピント何処?一応白いシールに合わしたハズなんだけど滲んじゃってます。樽形歪みは大きいレンズですが、この写真は余計に歪んで見えてます。レンズの歪みより、コンクリ屏が実際に曲がってました。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

彼岸花は結構シャープに見える。フレアが目立たなければ解像はしてるのでしょう。ボケはお猿さんと同様に少々グズグズして見える。球面収差より、カラーフリンジがそう見せるような?


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

遠景を絞って撮って樽補正すれば上品。コントラストは柔らかいがシッカリ解像してる「オールディーズ・レンズ」。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

逆光気味や強いハイライトがあるとフレアっぽさを感じる。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開け気味での近景や中景(って云うの?)はボケに癖あるが、絞っての描写は良い。F5.6で十分に切れる。



F1.2 - F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

開放やF1.4は全画面で解像した線はモヤの中。周辺減光も大きい。モヤモヤしてるが、周辺でも線は流れて崩れはしてない。F2からモヤが晴れてグンと良くなる。良くはなるがF2.8までは甘さが残る。F4から最外周以外は文句なし。



F1.2 - F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

ボケ自体は強烈なクセは無いが、開放からF2.8まではカラーフリンジが目立つので、あまり綺麗ではない。遠景と同様にF4からエレガントなレンズになる。F4、F5.6あたりで人を撮ったら美味しいのではなかろうか?柔らかく端整で切れもある。

極端に判り易い、派手な個性ではないけれど。F4、F5.6あたりの描写は美味しい。超大口径レンズだが、開放よりその辺りでもう一度使ってみたい。テスト終えたが、そう思わせる。

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