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2019年2月26日火曜日

SIGMA 50mm 1:1.4 DG HSM EX (11845189)



今や純正メーカーもレンズメーカーからも次々に発売される50/1.4や50/1.2クラスですが、ずーーーっと長い事純正レンズも光学設計は更新されずに、レンズメーカーからも発売されることは無く。置き去りにされ続けて居た標準レンズに一石を投じて、今の標準レンズ流行りのキッカケになったレンズがシグマの50/1.4 DG HSM EXです。初期のタイプは時間経つと劣化して外装ボロボロになるシグマ自慢のZEN仕上げでしたが、後にリニューアルしてZEN仕上げをヤメてツルツル仕上げになります。これはそのツルツルの後期型です。

このレンズは発売すると特にキヤノンユーザーに好評で大いに売れた様です。丁度デジタル一眼レフが大きく普及し、若いキヤノンユーザーの女性ポートレート流行りに嵌った様子。EOSで手軽に買える大口径レンズだったEF50/1.4が、正直言って最新デジで撮影して幸せを感じられない描写だったので飛びついたのかな。この時代あたりからシグマはブランドイメージをグングン高めて行ったと感じてます。



このレンズはデカイです。フィルター径はΦ77。まじヤメて欲しいw
さらに重いです。これはソニーAマウント用ですが実測509gあります。まじヤメて欲しいw
リリースされた当時に「デケーなぁ~、ヤメて欲しいよ」と思ってましたが、その後ブームとなって各社から発売される標準レンズは、もっと巨大になって今に至ってます・・・・

こんど発売されるNikon ZマウントのF0.95とか、Canon R用のF2ズームとか、大きくて明るくて高画質なレンズに財布の紐が緩むのをメーカーさんがあてにして作られるのでしょうか?今は空前絶後の高級レンズブーム時代。まぁ、その内皆さん正気に戻って手頃な大きさの手頃なレンズが流行って来るのでは?怖いのは正気に戻った頃には交換レンズ式カメラがオワコンになってしまってる状態だな・・・・



α7にアダプター挟んで装着してるから余計にデカク見えるのかと思って、α33につけて見た。純正フード装着した様は、やっぱデケーよw。85/1.4にしか見えない。



なんて思っていたら1982年の雑誌「写真工業」に、こんなシグマの広告を見つけてしまった。お客様の懐や利便性を考慮して「フィルターサイズにまで心を配りました。」と自画自賛してる広告・・・

正直に言うと、このレンズにはあまり興味・関心がなかった。今の技術で大きさに余裕もって50/1.4を作れば、よく写るのは当然に思えて、「まぁ当然、当たり前に素晴らしく良く写るのだろうなぁ」と思っていたワケ。気持ちが冷めっちゃってる感じで興味がわかない状態だったのですが、使って見たら、すごーく興味深く面白かった。レンズ設計は簡単な話じゃないのを再確認。


開放 - α7、JPEG

お猿さん、開放から見事な描写。コントラストも解像も素晴らしい。流石21世紀レンズ。古典的なレンズとは一線を画します。ボケも滑か。

これ撮って背面液晶で確認した後は「凄いね~今のレンズは、やっぱコレくらい写っちゃうのね。」と関心して、何も気にせずに写真撮影してました。


開放 - α7、JPEG

最短付近での描写もシッカリ&クッキリ、見事な物です。開放最短域でも像が崩れてません。後ボケに細いカラーフリンジがありますが、リンギングが無く綺麗なボケです。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

隅までビシーっと素晴らしく良く写ります。発色もコントラストも素晴らしい。昔の一眼レフの標準レンズとは違います。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

遠景はバッチリシャープ。その点では僕との相性もいいレンズ。RAW現像してても楽しい。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

僕を含めたオッサン世代には少なからずシグマレンズへのネガティブなイメージを持ってる人も居ると思うのだが、そんなネガティブなイメージは不要。逆光耐性も立派な性能でフレアやゴーストが気になる場面は無かった。重いのさえ気にしなければ、全くもって素晴らしい。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放で近めを撮ってもフォーカス部はシャープに切れる。古典的なレンズは、この手の距離感を開放で撮影すると、深度から外れたピンぼけの他に収差で像が流れたり溶けたりしてエフェクト的になるのだが、このレンズはシッカリ描写してる故にピンぼけ以外のエフェクトはあまりない。50/1.4の開放にしては背景を硬く感じる。ちゃんとしてる結果なのでレンズに罪はないけど、開放での描写は面白みはあまりない。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

基本的には僕の写って欲しい通りに写る素晴らしいレンズ。少し位描写が甘いレンズでも本人以外にはプリント時にはバレ無いので問題は無いけど、撮影して現像してる時にチャント解像して写ってるレンズと、甘いレンズでは気持ち良さと満足感が違う。これは大いに満足なレンズです。

手放しに褒めて来たけど、実は撮影時に少々違和感も感じてます。EVFでフォーカシングしてると「んぅ~ん?あぁ~そうなのかぁ」ってね。では、テストに。


F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

流石21世紀レンズ、開放でも像は崩れません。解像は甘くは成りますがシッカリした物です。中心部はキレもあります。絞っていくと素直に画質が向上して行きます。F4で実用的には全く問題ないと思えます。F8なら隅まで文句なし。倍率色収差は想像してたよりあります。解像が高い故か、色ズレもクッキリ見えるのか左のROUTE INNホテルの窓と白い壁部分の境に煩さを若干感じる。もっともRAW現像の時に、こうしたタイプの倍率色収差は取りやすいので、あまり問題ではない。像が流れるレンズに倍率色収差が乗ってると滲んで現像時にケアし難いですが、それとは違います。

-- 2020.9.28 --
さっき気づいた。このレンズは焦点距離すこし短い。
45mmまでは短く無いけど、47mm位かな。


F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

さて、今まで褒め続けて来ましたが、ここで先程触れたEVFでフォーカシングしてる時に気づいた違和感が現れます。背景のボケは柔らかく綺麗です。が、前ボケ部が汚い・・・・硬いのもそうですが、それよりも汚い。

経験無い位のパープルフリンジが前ボケ部に乗っかってます。カラーバランスが崩れて見えるくらいに紫乗ってます。これが撮影してピント合わせてる時に気づいた違和感。フォーカスを前に外すと色が乗っかって来るのがEVFでも判りました。

このレンズの構成図を見ると、一番後ろにソコソコパワーのある非球面レンズを入れて、ダブルガウス型のパワーバランスを崩してある構成です。これが性能にどう影響してるのかは分かりませんが、少なくともガウス型の美点の対称性の高いバランスの良さを崩してしまってるのは、あると思います。

要するにピーキーな性能なのです。写真用レンズは無限遠から近接まで使用します。レンズの描写性能はアッチ立てればコッチ立たず的な物なので、それの落とし所を決めなければ成らないハズです。その逆に半導体露光用のレンズなどはピーク性能だけを狙ったレンズです。写真用レンズの難しさはソコにあると思います。このレンズのピーキーな性質は意図された物なのかは不明ですが、今のシミュレーションによる設計ならば、当然結果は判っている上での設計なのだと想像します。だとすればソコに思想が見えて来て面白く興味深いです。今ほどシミュレーションが出来ない時代は、設計者が経験でバランスを取って、無限遠と近景での性能の落とし所を探っていたワケです。予想や狙い通りに成らなかった事も多いと思います。逆に言えば今のレンズは思想を反映しやすいハズなので、シグマさんがこのレンズをピーキーにした事に興味があります。

シグマの標準レンズは、この後により大きく複雑な構成になっていきますが、思想の変化はあるのでしょうか?それともピーキーな思想は続いているのか?どんなバランスがシグマの答えになってるのか、俄然興味がわいて来ました。

それと昔の設計者さんは手探りの中でセンス良い仕事をしてたのだな、とも感じます。

2017年8月15日火曜日

MINOLTA AF 50mm 1:1.4[22] Φ49mm (15901382)



ミノルタAマウント、AFカメラのαシリーズマウント用の50/1.4です。なんですが・・・見ての通りの有様です。AF50/1.4はα7000と同時に発表された初期型と、フォーカスリングをゴムローレット化してMFでの操作性を向上させたNewタイプがあるが、これは初期型。

このレンズは思いで深いレンズの一本で僕の標準レンズコレクションの始まりレンズと言える物です。大昔にリコーのXR500で一眼レフを始めて、付属のXRリケノン50/2が僕の写真活動の原点とは話ました。その後写真活動にはブランクが長くあって、再び一眼レフを買ったのがミノルタのα303siの標準ズーム付き。標準ズームで写真撮ってて、「うーん、カメラってこんなんだったっけ?」と疑問感じて、買ったのがこのレンズ。そして大口径標準レンズで写真を思い出させてくれた大切なレンズなんです。

その大切なレンズがなんでこんな有様かと云うと、50/1.4を買ったらフォーカスロックしてから構図決めるAFの撮り方よりも、構図決めてからマット面で好きな場所にピント合わせる昔の撮り方を思い出して、そっちの方がシックリきたのですが、このレンズMFが滅茶苦茶やり難いのでした。正確に言うとネジ込みメタルフードを着けると、フォーカスリングに指が届かない・・・



50/1.4では少数派の引き出し式フード内蔵タイプ。このフードの場合はフォーカスリングへの指掛は問題無いのだが、このフードじゃ残念過ぎるでしょ。もっと深いフードにしたいので、良くあるメタルのネジ込みフードを装着すると・・・



で、こうするのですが、こうするとΦ49mmのメタルフードだとフードの絞込みと筒の谷間にフォーカスリングが潜ってしまう。厚み1mm強ほどの結束バンドを巻きつけて筒と面一な状態な谷間の底位置にリングある。これは使い憎いって事で、手元にあった結束バンドを巻いて接着してしまったワケ。

今だったら元に戻せる改造なり工夫をするでしょうが、当時はレンズをコレクションしてるつもりも無く、自分の物を使いやすくカスタマイズする事に抵抗は全く無かった。こうしてコレクションする事になるのなら、遣らなきゃ良かったけど。せめて黒バンドなら、少しはマシだったのですが、当時は半透明しかなかったと思う。「使い憎い!」と腹立てて思いつきで行ってるので家にあった結束バンド。瞬間接着剤で接着しちゃったので綺麗に取るのも無理。筒の周りに貼ってあるパーマセルテープは、なんで貼ったか忘れてしまったけど、恐らく筒が白く変色して来たので貼っちゃった気がする。



うわー、ダサいですね。格好悪いな。なんにせよ、自分で使う事しか考えて無かったのでお許しを。


開放 - α7、JPEG

フィルムで使ってた印象は大変好印象持ってた。リバーサルで撮ると、新しいマルチコートレンズ(当時ね)は抜けも良くて発色も綺麗だなぁ~と大満足してましたね。こうして今α7で撮ってみると、抜けと発色は記憶に近い。少々湾曲目立つのも記憶通り。ボケに関しては少々記憶より煩い。僅かに過剰補正な古典的なボケは記憶通りだけど、フィルムでは気にした記憶がない、カラーフリンジがα7とこの条件だと目立って若干鬱陶しい。


開放 - α7、JPEG

最短域、この条件だとカラーフリンジは大して目立たないが、それでもよく見るとグリーンのフリンジがボケに乗っている。僅かに過剰補正の標準レンズは80年代までは多い。開放で使うより、ほんのチョイ一段でも半段でも絞った方がグッと良くなるのは常識だよね?このレンズもそれです。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放だと全体に盛大にハロっぽいが、比較的芯があるのでピント比較的掴み易い。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

データーはフレアっぽいがコントラストを付けて仕上げれば切れる。これもボケには少々カラーフリンジが目立つ。デジタルSLRが普及し出した頃に、多くの人がフィルム時代のレンズでカラーフリンジに悩まされて居たのを思い出す。


F8位 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8位 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8位 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

絞っての遠景は切れも発色も問題ない。問題ないと云うより上等です。発色も濁りなく現像しやすい。


F8位 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8位 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

輝度差ある風景撮ってもコントラストも上等。ボケだとカラーフリンジ目立つが、倍率色収差は良く補正されている。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

カラーフリンジが目立たない条件で撮れれば、開放の描写は情緒的。野良猫じゃ無く、ベッピンなお姉さんでも、きっと好い筈。(しらんけどね)


F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F22

開放は全体がハロでフレアの向こう側。意外と像は崩れていない。F2絞ると中心のフレアが晴れる。F2.8で内接円は晴れる。周辺減光はF4で凡そ解消。F8位で画質的には飽和する。十分に解像するが、キレキレな解像ではなく若干の線の太さを感じる。


F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F22

この条件だとカラーフリンジは目立たない。カゴにグリーンのフリンジが見られるが、問題になるほどではない。スーパーカブでのボケ比較は逆光耐性も良く判るのだが、開放からゴースト出ずにコントラスト良好。やはりF2がボケは綺麗。Newタイプは円形絞りになり、これは円形絞りでは無いが、形状が目立つって事は無い。

ミノルタはNewを出して、円形絞りを採用した頃からメディアでもボケまで考慮してる事を目立って謳い出した気がする。STFもその頃。