No.104910
ブリーチロック式のペトリ一眼レフ用の標準レンズのC.C Auto 55/1.8です。今回は所有するシリアル104910と一緒に、Petri Flex7 用の絞り伝達ピン付きのシリアル120340を貸して頂いたので、併せて紹介。
上の写真No.104910は僕の所有品の通常品。絞り環はクリックがある。
No.120340
これが借物のNo.120340で、向かって左側に絞り環に繋がった突起があり、突起には一本の金属ピンが生えている。このピンがFlex7のボディと連結し、絞り値を伝達する構造。実際にFlex7は触った事が無いので、「そうらしい」って事で・・・
No.104910の通常品にある絞り環のクリックが、No.120340には無い。すべての通常品がNo.104910と同じくクリックがあるのかは不明。もしかすると、C.C Auto 55/1.4はクリック無かったので、クリックの無い通常品もあるのかも知れない。連動ピン付きのFlex7用レンズは、これ一本っぽいのだけど他にも在ったのだろうか? イロイロと判らないのでペトリマイスターに聞いてみたいのだが、残念ながら知り合いにペトリマイスターが思い当たらない・・・
No.104910
No.120340
外見は突起以外は何一つ変らない。
C.C Auto55/1.8はフィルム時代の印象では、抜け良く写って関心した記憶がある。その記憶も55/1.4と同様に、少ない使用経験での印象なので、さてどうでしょうか?
開放 - α7、JPEG (No.104910)
開放 - α7、JPEG (No.120340)
色の違いはAWBのJPEGなので比べても判りません。見比べた感じ2本は変わりませんね。光学的にも同じレンズと思ってよいようです。
F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop (No.120340)
F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop (No.120340)
絞り指標のF11が赤く墨入れされてる位なのでF11で撮れって事でしょう。素直に尊重してF11で撮ればシッカリキチンと写った。厳密には周辺は若干線が太くるが、まぁ及第点。
F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop (No.104910)
F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop (No.104910)
2枚とも(No.104910)だが、(No.120340)もどちらも逆光には弱い。もろな逆光でなくても強めのハイライトがあるだけでフレアっぽくコントラストが大いに下がる。
開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop (No.120340)
F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop (No.120340)
開け気味の画は素直に柔らかい。強烈なクセはなく綺麗。F2.8でも絞り形状も目立たずに好印象。ピントは甘く、F2.8でもコントラストは少々低く柔らかいが、これはこれで使い易いかも。
M42のF1.7は、もっとパリっとしてた気がするが55/1.8は大人しい庶民派のお嬢さんだったようだ。(今回も記憶が外れたっぽい。)
F1.8 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 (No.104910)
F1.8 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 (No.120340)
遠景の開放はどっちもドロドロのモンヤリ。F2.8でもまだかなり溶けてる。F4~F5.6でも辛い。遠景撮るなら最低F8、赤い指標のF11には確固たる意味があるようです。
2本を比較しても、まぁ同じ様な物。詳細にみれば気のせい程度に120340が程度が良いかも?実使用では変らない程度。
F1.8 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 (No.104910)
F1.8 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 (No.120340)
近景のボケは綺麗なレンズだと思う。少し絞ったあたりが上品。個人的にはF2.8でのシャープネスは物足らないが、汚いワケではないので、近景の柔らかい描写が好きな人にはいいかも知れない。滲みコンロラスト低いがカラーフリンジが少なく綺麗な描写。
tokitaro様、初めまして。いつかはペトリと申します。
返信削除2chのペトリスレで知り合った仲間が立ち上げた、まとめサイト「petri@ウィキ」に出入りしています。
CC Auto55/1.8ですが、我々の研究では、少なく見積もって、光学系で前期型と後期型の2タイプがあり、前者は前玉押さえ枠のテーパーがきつく、後玉押さえ枠が太目なのに対し、後者はその逆という点で識別できます。また、前期型は放射能玉が使われている可能性が高いです。tokitaro様の所有する物は、いずれも前期型と思われます。
(petri@ウィキ CC Auto 55/1.8のページ)
https://www52.atwiki.jp/petri/pages/34.html
petri@ウィキにはほかにもいろいろなコンテンツがありますので興味ありましたら是非ご参加ください。
補足です。クリックの有無ですが、FT等の露出計内臓機用に供給されたものは、クリックがない仕様になっているものと推測されます。なお、私はクリック付きのCC Auto55/1.4を所有しております。
返信削除いつかはペトリ様、はじめまして。
返信削除55/1.8は光学が二種類ですか、それは気付いて居ませんでした。
そちらのリンク先を拝見すると、明らかに違いますね。
また宿題が出来てしまった。
記憶力が悪いから、外で買うときに何がどうだったか忘れちゃうんですよねぇ。
ご教授ありがとうございます。
tokitaro様、レスありがとうございます。
返信削除CC Auto55/1.8の設計変更について補足します。私は当該記事を持っていないのですが、アサヒカメラのニューフェイス診断室におけるペトリFTのレポートの中で、ペトリカメラ関係者のコメントとして、レンズの設計変更に言及しているとのことです。同記事でペトリFTと共にテストされたCC Auto55/1.8は、設計変更前のもので、レポートが公表されるのと相前後して設計変更されているそうなので、昭和42年ころに実施されたものと推定されます。
貴重な情報ありがとうございます。光学設計の変更された後期型のテストレポートは無いって事ですね。
返信削除なるほど〜、こりゃ是非後期型入手したくなりますね。
ありがとうございます。
tokitaro様
返信削除厳密に言えば、CC Auto55/1.8後期型のテストレポートはないのですが、それと同一設計であると推定されるEE Auto 55/2ならペトリFTEEと共に診断されています。このレポートから、後期型55/1.8の収差図をうかがい知ることができるものと考えています。
なお、55/2は、1.8の開放F値をF2に制限かけただけで、同一設計であり、これも前期後期があり、識別点は55/1.8と同じです。詳しくはまとめwikiをご覧ください。
https://www52.atwiki.jp/petri/pages/235.html