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2014年12月8日月曜日

CANON LENS EF 50mm 1:1.8 Ⅱ CANON LENS MADE IN JAPAN (2901342E)



オーディオの世界にバジェット・ハイファイってジャンルがある。比較的低価格な製品なのだけど、ツボを抑えた作りで価格以上のパフォーマンスを示す製品が呼ばれるジャンルだ。大抵は外見や作りは安っぽい。しかし、コストの中で必要な所を出来るだけケアしてある。見た目は地味で高級感も無いから、判らない人には見向きされないが、判る人には重宝がられる。

バジェットレンズと云うに相応しいレンズがこれ。何しろ新品が実売1万円だ。EOS持ってて他の50mmレンズを持ってないなら、これを買っといて損は無い。否、買っとかないとダメでしょ。って位のレンズだ。どうかキヤノンさんにはこれを売り続けて欲しいと切に願う。



外装はほぼ全部プラ。プラのお陰かとっても軽い。ズシッと重いのは結構嬉しいのだが、それは家で遊んでる時の話。外に持ち出して実際に使うと軽いのは実にありがたい。

EFレンズの50/1.8には、Ⅰ型と呼ばれてる、これの前身のタイプがある。Ⅰ型は光学的には中身は同じなのだろうが、筒の造りはEF50/1.4と同様の立派な造りだ。それをワザワザ徹底的にコストダウンして造り直したのがⅡ型。

Ⅰ型の発売はEOS650と同じ1987年。その僅か3年後にⅡ型になる。Kissの前身の低価格フルスペック機、EOS1000QDの発売も1990年。どうやらEOS1000QDに合わせて低価格レンズとしたのかも知れない。1990年から現在までキヤノンはこれを売り続けてる。

EOSシステムになる以前のキヤノンのFDシステムは膨大なレンズ資産があって、EOSと併売されてた。EOSが売ってる時代でも、あえて新たにFDシステムを買ったと云うハイアマチュアやプロは多くいた。そのFDシステムを終了するのが1996年。恐らく、メーカーのキヤノンには怒りの投書や電話が数多くあったと想像出来るし、キヤノンさん自身も少なからず申し訳ない気持ちもあったと思う。ひょっとすると、1万円レンズを売ってるのは罪滅ぼしの意味もこもってるのかもね。。。


開放 - α7、JPEG

開放はボワっとしてる。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放で撮るのも飽きたから、もとのスタイルに戻る。F11でカッチリ撮るのは気持ちいい。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F9 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

何故か木ばっかり。。。

なんかもっともらしい理由を後付して置かないと、、、そうだ、世界平和を祈って木を撮り続けてます。はい。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

紅葉を撮るつもりでブラブラしたのだけど、時期を逸してて殆ど落ちてた。見ず知らずのマンションの入口が色付いてから撮る。墓標みたいだ・・・

このレンズ、使ってると僕の頭の中にある一眼レフ用の標準レンズその物の写りだ。以前80年代は普通がポジティブになった時代と書いたが、正にそれ。普通に良く写る。ボケが特別綺麗で開放からバッチリとかって事はない。僕の知ってる当たり前の標準レンズだ。



F1.8 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22



F1.8 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

このレンズも絞りによる画質向上はなだらか、キッチリとるならF5.6には絞りたい。EF50/1.4もそうだけど、開放は意外な位にホンワリだ。

ボケは特別綺麗ではないけど汚くもない。個人的にはこう云うボケで全然構わない。

2014年11月27日木曜日

CANON LENS EF 50mm 1:1.4 CANON LENS MADE IN JAPAN (2700429E)



言わずと知れたEOS用の50/1.4。実は一眼レフ用の標準レンズとしても興味深い一本なのである。ミノルタのα7000以降に各社AF一眼レフになって行くのだけど、それはカメラボディとズームレンズの新化の時代。80年代前半までに凡その単焦点レンズは必要にして十分な性能に達してしまったので、コーティングの改良などはあるにせよ、基本的には70年代後半から80年代前半に作られたレンズがそのまま流用されてるのが多かった。そんな中でEF50/1.4 USMは90年代に入ってから、新たに設計開発された珍しいニュージェネレーション・スタンダードレンズなのである。(ほんとかよ。)



絞りも含めて完全電気駆動レンズなので、他のカメラへの流用は基本的に無理なレンズだったのだけど。AFまで動作する中国製マウントアダプターが出てきてα7で不自由無く使えるようになった。素晴らしい中華アダプターは借物です・・・

それにしてもα7はキヤノンのレンズがNFD含めて良くマッチするな。純正みたいだ。

この素晴らしいアダプター、残念ながらEF50/1.0は物理的に蹴られる。撮影自体には支障無いけど、EF50/1.0の後玉はアダプターの内径よりデカイのでアダプター自体(と言うよりボディマウントも含めて)が絞りになっちゃう。EF50/1.4の場合は見た感じでもギリギリ大丈夫そうだ。


開放 - α7、JPEG

キレキレではないが、開放でほど良く写る。二線ボケも見えるけど、総じて素直で好ましい開放での描写。

実はこのレンズはあんまり使ってなかった。だってほら、、、EOSだしさ。ねぇ・・・



開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

前回、意識しないと絞ってばかり撮っちゃうのを反省したので、今回は意識して開放で使った。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放でスナップ。絞りを開け気味に近景をスナップしてると高画質なのでは無く、綺麗な写り。黄昏時は背景との距離によってはボケにカラーフリンジが目立つ。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

らしくも無く開放で撮る被写体を探す。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

遠景景色すら開放で撮る!

 
開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop 

で、開放で撮り続けた結果。グルグルするとか、大きく流れるとか、そういったオールドレンズ的な開放の描写とは違う。大口径の開放だから、それなりに甘いし、周辺減光だってある。でも、微妙に甘い描写はナカナカ美味しい。今時のレンズの開放のサンプルを拝見すると、もっとボケが綺麗でよりシャープではあるが、描写として個人的にはこれはこれで美味しい。が、ボケに色滲むので白黒の方が・・・


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

我慢できずに絞って撮る。家の玄関から木が生えてる・・・

 
F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

遠景定点テストを見れば判るが、このレンズは絞りの画質向上効果が強くない。要するに少々絞っても劇的には画質が上がらない。カッチリと撮りたかったから中途半端に絞らずにF8以上に絞った方が結果は幸せ。



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

遠景定点テストをみると非常に面白い。少々絞っても画質はあまり上がらないと書いたが、開放からF4あたりまでは、ある意味ビックリする位に周辺画質が悪い。実際に使用した印象ではF4あたりまではピリっと来ないけど、素直に甘い描写と言うか目障りなクセが無い。少々非点収差見うけられるけど。。

これは昔のレンズとは目指してるコンセプトが違う様子だ。昔のレンズは開放ではオーバーコレクションのクセが強くても、1、2段絞ればグンっと画質が上がるレンズが多いが、このレンズは開放から大きなクセが出ないように作ってある印象。F2.8位ではキリっとして来ないので、風景撮ってると黄昏時は辛いだろうが、その代わりにボケテスト見て判るように綺麗なボケとクセの無い素直な甘さが得られるレンズ。球面収差は良くコントロールされている様子だが、軸上色収差はデジタルで使う基準にはなってない。前ボケ側に盛大にパープルフリンジが目立つ。

VOITGTLANDER S NOKTON 50mm F1.5ASPHERICALの時に、全てがコントロールされてる意図的な写りを感じたが、90年代、それまでの技術と制約とコストの中で高画質のモアベターを目指す設計の時代から、絵作りの意図が設計に入りだした時代なのかなっと思える。