2013年12月15日日曜日

SUPER CANOMATIC LENS R 50mm 1:1.8 No.36380 Canon Camera Co., Inc. LENS MADE IN JAPAN



前回ニコンの半世紀前の標準レンズを書いたので、今回はキヤノンの半世紀前のR50/1.8のご紹介。キヤノン最初の一眼レフCanonflexと同時に発売だから59年だそうだ。このレンズは詳しい人から後期型との説明受けたので最初のタイプとは筒の細部が異なるらしい。

スーパーキャノマチックなどと大層な名称を謳ってる。何がスーパーなのかと言うと完全自動絞り機構を誇らしげに謳ってるのである。前回のニッコールS オート5.8cm/1.4もオートと書いてある通り、この時代には自動絞りはえばれる事だったのだ。僕が生まれた時には自動絞りは当たり前の時代となっていて、各メーカーさんもAutoとか恥ずかしいから謳わなくなっていた。小学生頃、全自動洗濯機や自動変速機が自動なのは分かっても、絞りが開放から設定値にパッパッと閉じて開くのは当たりまえで中古屋さんに並んでる古いレンズの一体何が自動なのかサッパリ分からなかった。後に自動絞りが一眼レフ機構の中で実に偉大で有難い仕組みであるか思い知るのは、それから20年後くらい。アダプターでM42レンズ等を実絞りで使うようになってからなのであった。

そんな自慢のスーパーキャノマチック機構なんだけど、僕の個体どうやら壊れちゃってるようで動かない。幸いキヤノンさんは実絞り機構もつけてくれてて、実絞りは問題無く動くので困らない。光学式ファインダーの一眼レフでは絶対必需品の自動絞り機構だったけど、α7の秀逸なEVFでは実絞りでなんら困らない。かくして各メーカーさんが英知を絞って実現した完全自動絞りは2013年に無用となった・・・アーメン。


開放 - α7、JPEG (2016.7.18追記)

取り立てて悪くない。取り立てて良くもない。いや、時代考えれば優秀なのかも知れない。(2016.7.18追記)


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

今年、向かいにオープンしたばかりのミートコさんのマスター。tokinonがオープンした10年前とは昭和新道も随分と様変わり。若いオーナーさんのお店は、爽やかでお洒落で若い女性で賑わってる。tokinonも10年前は爽やかでお洒落・・・


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

50/1.8なのにズシッと来る凡そ300g。後のFDに通じるブリーチロックマウントで時代を感じる存在感のある造りの良い筒。中々イイ感じなんだけど、撮っててあまり嬉しく無いレンズ。大きく破綻もなく普通に写る。でも、なんかスッキリ来ない。要するにキレが無い、線が太いのだ。線が太いのならPORST55/1.4だって同じだけど、あっちはもっと収差が多くて酷い写り。今の時代バッチリ良く写るか、逆にドヒャドヒャの方が使うのは楽しい。撮ってて「お~ナカナカ」とか「お~、面白い」とか「うっひゃ~」とかが無いし、かと言って「よしよし」も無い。「あ~、こんな感じか・・・・」ってテンション下がる。



F1,8 - F2 - F2,8 - F4 - F5,6 - F8 - F11 - F16



F1,8 - F2 - F2,8 - F4 - F5,6 - F8 - F11 - F16



F1,8 - F2 - F2,8 - F4 - F5,6 - F8 - F11 - F16

定点での結果は文句言う程には悪く無い。F5.6辺りで均一に成ってくるが、キレはイマイチ。なんかモッサリ。更に絞っても線の太さは余り変わらない。

普通に写る。が、、、この「普通」が昔の普通。今時は「普通に良い」や「普通に可愛い」なんて「普通」をポジティブに使う事が多い。僕だって使う。これって世の中の平均が上がって来たからなんだと実感。昔は並、普通、は特別良く無いって意味でどちらかと言えばネガティブな表現だった。半世紀前の普通のレンズは普通に余り嬉しく無い物だったのだ。。。どれを買っても大外れの無い今の時代の人には普通にイマイチって分からんかもね。

今回からボケ例は自転車置き場に移動。。。他の住人さんに変な人に見られながらテストする。ピント位置を手前と奥のバージョンに分けて後ボケと前ボケを撮った。

------------ 2015.1.12 追記 ここから ---------------



F1,8 - F2 - F2,8 - F4 - F5,6 - F8 - F11 - F16

ボケテスト画像を追加

------------ 2015.1.12 追記 ここまで ---------------

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