2017年7月24日月曜日

KONICA HEXANON 1:1.4 f=57mm 7312829



絞りのオートポジションがEEの時代の大口径標準レンズ。57mmはF1.2もある。標準レンズの焦点距離で57mmってコニカにしか無いのではないか?他に思いつかない。半端で珍しい数値って何故か嬉しい。



造りはそつなく立派な物です。所有してるのは距離がフィート表示のみ。輸出仕様品かな? 個人輸入で買った物だった気がする。当時のコニカの一眼レフは国内より輸出の方が盛んだったようで、国内の中古市場で探すより、北米で探した方が簡単に見つかったと思う。ebayよりも、あっちこっちの外国の中古カメラ屋さんとメールで遣り取りして日々レンズを漁ってた時代に購入。


開放 - α7、JPEG

開放でのお猿さん、天候が曇ってるを差し引いてもコントラストは低め。全体に滲みを纏っての優しい写り。強いクセは無さそう。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

レンズの写りより写ってるカメラの方が気になる?室内でもハイライトがホンワリと滲んでソフトです。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

遠景の撮影は大変素晴らしい。コントラストこそ高くはないが均一によく解像する。


F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

何時もの習慣で凡その遠景をF11やF8で撮影したが、F5.6でも実用上は無問題。遠景テストを見たらF4から素晴らしい。


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

F2.8だと少々甘い。この写真は絞りの選択失敗・・・
開放かF4より絞った方が良かったな。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放で中・近景は中々面白い。強いクセは無いが端整に甘い。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

コントラスト優しく線が細く良く解像する。それはヘキサノンの標準レンズの多くに持ってる僕の印象。今回もフィルムで使ってた印象がデジでも再確認出来た。ヘキサノン好き。

----------- 2017.8.4 追記 -----------

開放 - α7、JPEG

顔メモ君の開放を忘れてた。
描写は中々に強烈だ。!
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F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

開放は凄い。とろとろソフトフォーカスレンズだ。これは使い道がありそう。F2でもまだまだトロトロ。F2.8で中心は随分と良くなるが周辺は甘い。F2.8は中途半端で美味しくない。(笑) F4からガラっと変る。F5.6なら粗文句なし。倍率色収差も良好。



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

ボケテストは古典的な描写ではあるが暴れる事なく綺麗。少々ブルーのカラーフリンジが条件によっては目立つ。

端整で優しい大口径標準レンズとして扱い易い一本なのでは。

2017年5月8日月曜日

MINOLTA MD 50mm 1:2 Japan Φ49mm (1209278)



ミノルタのニューMDの50/2です。当然廉価版レンズなワケですが、さてどの辺りの機種に付けて売っていたのでしょう?ミノルタのニューMD時代のカメラでX-500やX-70の廉価版機も50/1.7付きの記憶。良く判らないのでウィキペディアを見たら記載すらされてない。そんなに珍しいレンズではないと思うのですが国内には少ないのかも?どこで買ったか覚えてない、海外の中古屋の個人輸入だったかも知れない。



見ての通りのイワユルNew MDって呼ばれるレンズです。廉価版ですが最短撮影距離は45cm。造りは他のNew MDと大差ありません。

素性はミノルタに詳しい人に丸投げで聞いてみます・・・


開放 - α7、JPEG

ちょっと後ピンですね・・・面目ない。お猿さんの背中にピント着てます。F2ですのでボケボケにはならず。湾曲は優秀に見える。後は普通。


開放 - α7、JPEG

密かに恒例にしてる。開放での顔メモ君です。開放での例として続ける予定。顔メモ君が減っちゃうとねぇ・・・


F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

アジア鉄道写真家・小池隆さんの写真展で作者をパチリ。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

これもピント若干外した。ヘタクソを棚に上げてピント掴み難い印象なレンズ。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

ピント合ってれば写りに問題無い。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

比較的新しいレンズらしく、抜けと発色に問題ない。十分に写るけど、特別良くも無い。普通。。。(新しくないか・・・?否、80年代は新しいでしょ。)


F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

暗くて絞りきれず深度足らない。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放で遠めを撮った。案外悪く無い。



F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

中心は開放からマズマズ悪くない。周辺はF4まで甘い。F5.6でもやや不満。遠景風景を撮るならF8には絞りたい。実使用でもF8やF11で撮ってれば不満はなかった。周辺減光は口径思うと大きいか。。。



F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

ボケは大人しい素直なボケ。二線ボケ傾向もない。少し絞ってもピントが掴み難い印象もあるのは、アンダーコレクション気味なのかも知れない。良く言えば柔らかい。逆に云うと、どの距離、どの絞り値でもピリっと来る感じがない。

2017年5月1日月曜日

Carl Zeiss Jena Nr.3472446 Biotar 1:2 f=58mm T



Carl Zeiss Jena Biotarです。昨今eBay等でボケモンスター等と呼ばれて人気らしいロシア製のHelios44系の先祖。



プリセット絞りでTマーク入。2代目に当たるのでしょうか?多くの場合Biotar58/2はガラスに気泡が入ってると聞きますが、これも気泡入ってます。



フィルター径49mmなのでPentax 43/1.9LTDのフードがピッタリマッチ。元々前玉が引っ込んでるタイプで、43/1.9LTDの浅めのフードでも深さタップリ。


開放 - α7、JPEG

お猿さんは普通にモンヤリ。コントラストは年代物なのでコンディション考慮すると判断は出来ない。解像は全体に甘いが。湾曲は大変よく補正されてる。


開放 - α7、JPEG

最短は50cm。黒い招き猫のハイライトのボケの中の流れはコマ収差に因るものかな?場合によっては鬱陶しいそうだ。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

絞った写りは良く解像し湾曲も少なく大変好印象。コントラストだけは絞ってもパキっとして来ない。やっぱり経年劣化でコンディションが悪いかも知れない。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

昔、カラーポジで撮った時はコントラストが低いのがイマイチ嬉しくなかったが、デジでRAW現像前提だと結構使いやすいかも。定点テストでも判るが、湾曲だけでなく倍率色収差も非常に良く補正されている。

ボケモンスター(僕は知らんけど。)Helios44の先祖って書いて置きながら、延々絞りっぱなしでゴメンナサイ。開けて撮る習慣があまり無いので・・・

Jena Biotar 58 Bokeh sample 辺りでググると作例出てくるので、そちらを参考に(爆)。Helios44やBiotar75/1.5(こっちの方が強烈)の画像も混ざってるので要確認で。


F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

暗くなって来たのでチョイ開けたF5.6。十分上等に写る。コントラスト低いと云うより薄っすらフレア被ってる感じなので、発色は薄め。


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

遠近感出したくてF2.8での撮影。周辺はかなり甘く崩れる。このレンズはF4とF5.6を境にガラッと画質が上がる。


F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

湾曲と倍率色収差はホントに優秀です。開放からF4までは中心部以外はコマ収差で像が強烈に流れる。F5.6で激しかったコマ収差が一気に収まり、全体の画質も大幅に向上。F8、F11は大変結構な写り。コントラストはパキっとは上がりません。


F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

ボケは、グルグルする片鱗を感じます。開放では過剰補正らしいリンギングあり。近景でもF5.6からシャッキリする。

F5.6を境に性格変るレンズなので、そこを意識して使えば面白く使えそう。

2017年3月6日月曜日

NIKKOR-S Auto 1:1.4 f=50mm Nippon Kogaku Japan No.560494



Fマウント用のF1.4標準レンズの2世代目。先代の58mm(5.8cm)を改めて、RF機では当たり前の標準レンズの焦点距離を実現したFマウント最初の50/1.4。開発の話はニッコール千夜一夜物語の四十四夜で大下孝一氏が書かれてるので、そちらを参考に。それに因れば、50/1.4を実現しただけでなく、生産方法等ニコンの中でエポックなレンズだったようです。



最近、コシナのフォクトレンダーのNOKTON 58/1.4が、どこかで見たようなデザインにリニューアルされた。特にレンズの前枠がシルバーの方は、ニヤっとしてしちゃうルックスだ。NOKTON 58/1.4はコシナ・トプコールからの派生なので、コシナ・トプコールを所有する身には琴線に触れなかったが、リニューアルしたバージョンは一寸トキメク。困った。

あれ?このレンズの話じゃ無い・・・

先代の5.8cmからなんとか5cmにしようと頑張った物なので、先代と比較して見て行くとする。


開放 - α7、JPEG

開放でのお猿さんは結構モンヤリ。5.8cmは「中心は良いが周辺はゴメンね。」ってタイプで、新しい50mmは中心だけでなく、全体の収差を出来るだけ抑えようとしてる様子。強烈な暴れは無く、ほどほどに納まってる感じだ。こういった被写体の実写の印象は中心部の抜けが良い5.8cmの方が良好に感じる。5.8cmは詳細に見るとアッチコッチでエライ事になってるのですけどね。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

遠景撮るならF4からで十分写る。F8で粗全面でカッチリ&クッキリ。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

5.8cmは昔のブラウン管TVのようにモッコリ曲がって見えるが、50mmは随分と改善されていて良好。街で使うにはビルや電柱が極端に曲がらずに気持ちいい。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

先代もこれもモノコート。逆光だとフレアでコントラストは下がるが、どちらもハッキリしたゴーストはあまり出ないと思う。デジだとカメラとの相性もあるのでなんとも云えない。

場面によってはハイライトのトーンも解像もフレアで消えちゃいます。


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

もうちょい絞りたかったがシャッター速度を優先してF2.8で撮影。F2.8では周辺に甘さ残る。周辺減光も残る。


F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

F5.6と書いたが、F4だったかも?何れにしてもF4からは十分にシッカリ写る。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放ではお猿さんと同印象。5.8cmの方が写りが良いとは云わないが、印象では中心の抜けが良い。全体の収差量の大小だけで、実写の印象は決まらないのが面白い。もしかすると全体の収差の量って大差ないのかも?「あっちを立てて、こっちを捨てる。」と「全体に均して」の違いなのかも知れませんね。


開放 - α7、JPEG

最短撮影は60cm。もう少し寄らせてよと感じてしますが、当時はRFカメラの1mと比較すれば、60cmでも寄れるって印象だったのかも?



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

開放を5.8cmと並べて比べてみると、中心も含めて50mmの方が良好に見える。なのに、実写の印象だと5.8cmが開放は印象が良い。なんででしょう?5.8cmは中心以外はドロドロ。周辺画質が酷いから相対的に真ん中の抜けが良く見えるのかも知れない。こんな曖昧な感覚を相手に良いレンズを目指すのって大変そう。(笑)

F4やF5.6で50mmは5.8cmを遥か凌ぐ。正直比べるのも意味無い位に差がある。50mmはF8で画面全域に渡ってシャープ。対して5.8cmはF11まで絞っても、厳密には最外周は解像しない。

筒の見た目は同じようなレンズですが、50/1.4はスペック以上に異なる世代のレンズの様。例えるなら、小学校の上履き運動靴とスニーカー位の違い。(通じるのは昭和何年生まれまで?)



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

カブでのボケ具合も、5.8cmと比べると、ずっと大人しく暴れはない。今の目でみると古典的な大口径標準レンズらしい写りだ。